お知らせ:2007年より活動してまいりました馬喰町ART+EATは、2019年4月26日をもって閉廊いたします。
みなさまの長い間のあたたかいご支援・ご愛顧にスタッフ一同、心より感謝申し上げます。

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イベント

蓜島庸二展 グーテンベルク炭書/文明の始原へ向けて【焼畑の神を祀れ】2010.5.11(火)〜 5.29(土)

このイベントは終了しました。ご来場ありがとうございました。

2007年12月から2008年1月にかけて馬喰町ART+EATで開催された蓜島庸二(はいじまようじ)による「グーテンベルク炭書・新註結縄文書集成(しんちゅうけつじょうもんじょしゅうせい)」は、その後、常滑のINAXギャラリーをはじめとした各所で発展的に継続されてきました。
今回の個展も、またその延長線上にあるものです。

長年、破壊と再生をテーマに活発な表現活動を展開して来た蓜島は、15世紀半ばのグーテンベルクによる活版印刷術の発明こそが、人類が言葉を獲得して以来の文明を一挙に巨大化し、全てにおいて過剰な今日の世界を生み出す原動力になったと考えています。
しかし、IT革命によっていまや活字もメディアとしての役目を終えようとしているかに見えます。
そこで蓜島は、本を縄で束ね、特殊な方法で炭にして、活字文明期の偉業の書の一つといわれた幻の『新註結繩文書集成全48輯』をテーマとしたオブジェを作ることで、グーテンベルクに対する敬意を表しました。
同時にその炭になった本(炭書)は、過剰なものを吸収し、環境を浄化するいわば「マイナスのアート」でもあるのです。

今回はこれを踏まえ、日本に稲作が伝わるはるか以前、縄文の昔から行なわれていた焼畑農法に、
自然と人間の関わりの中で繰り返されて来た破壊と再生のシステムのあるべき姿を再発見し、炭書とリンクさせています。

焼畑農法とは、春に木を伐採して山の斜面を整え、真夏に火入れをして下草を焼き払えば、虫が死に灰が肥料となって、蒔いた種をそのまま放っておいても作物が豊かに育つというもの。
自然の摂理に適った驚くほどシンプルで合理的な循環システムであることが知られています。
また、危険も伴うダイナミックな農法であることから必然的に生まれる、作業と分配の共同性も、今日多方面から注目されています。
さらに、安全と豊穣を祈願する祭祀における女神を降ろす憑り代に「生け花」の原型を見る蓜島庸二ならではの視点が加わり、グーテンベルク炭書の世界が、よりプリミティブにラディカルに展開されます。

◎関連企画「割れ茶会」
*焼畑菓子を添え、蓜島庸二の継ぎ茶碗で一服さしあげます。
  • 5月15日(土)
    • 第一回 16:00〜17:00
    • 第二回 18:00〜19:00 (中止になりました。)
  • 5月22日(土)
    • 第三回 16:00〜17:00
    • 第四回 18:00〜19:00 (中止になりました。)
  • ※予約制 各回10名 参加費1500円
    ご予約は TEL / FAX(+81 03 6413 8049)、または e-mailまでご連絡下さい。

健康上の理由から毎朝抹茶を飲むようになったという蓜島が立てるお茶は、暮らしの中の気軽なお茶です。
長年「破壊と再生」をテーマに制作して来た蓜島は、割れたり欠けたりした茶碗を修繕するための伝統的な手法である金継や漆継に興味を持ち、独学で技を習得しました。
すると病人が医者の所に集まるように、蓜島の所には割れたり欠けたりした茶碗が集まり始めたのです。
それを片っ端から継いでは器として甦らせ、アトリエを訪ねてくれる人に抹茶をふるまったのが「割れ茶」のはじまり。
このたびは、ギャラリーを茶室に見立て、その継ぎ茶碗でおもてなしいたします。
初心者の方にも気軽にご参加いただけます。

蓜島庸二展 グーテンベルク炭書/文明の始原へ向けて【焼畑の神を祀れ】 DM
  • グーテンベルク炭書「新註結縄文書集成」2007年 馬喰町ART+EAT  1
  • グーテンベルク炭書「新註結縄文書集成」2007年 馬喰町ART+EAT  2
Yoji Haijima: Gutenberg Charcoal Books/ Toward the Origins of Civilization
Worship the Gods of the Burned Fields
  • 1) 12 Offerings to Venus of the Burned Fields
  • 2) 12 Iconologies of 12 Venuses

(Ikebana as interface between Nature, the Universe, and the human world)
According to Aristotle, plants have a soul, a psyche that partakes in photosynthesis and
draws nourishment from the earth—that is, they are living beings.
Focusing on plants and their psyches, Ikebana has developed as an encounter with the
natural environment and the forms of production among which we exist.
This installment of the Gutenberg Charcoal Books series revisits the ancient practice of
slash-and-burn cultivation.
Today, through the optics of ecology, we encounter Nature in an entirely new light.
We live in an era when humans and all living organisms, minerals, the air and H2O,
politics, economics, and even war have been subsumed into one vast information system
which we know as Nature/the Universe.
Harbored within the formal/divine cause of all creation, the “ultimate information”…
“The Introduction to New Ikebana-ism.”

The Kan Sumi Studio in Aomori uses specialized techniques to promote the soil-improving
effects of charcoal. Carbonizing books for the “Gutenberg Charcoal Books
Project” in their kiln was a way of reflecting on agricultural ideals in Japan since the days
of slash-and-burn farming. I offer these reflections as an invitation to think about the
present state of development of our human civilization.

蓜島庸二 Yoji Haijima

1931年 東京生まれ。
1950年初め頃より、作家活動を開始。
美術文化協会、新象作家協会、読売アンデパンダン展などを経て現在はフリーランスに。
以後、幾つかの個展、幾つかのグループ展、コンクール、美術展などで発表。
2005年国際芸術センター青森における、春のアーチスト・ イン・レジデンスに参加。
書籍を炭に焼くプロジェクトを「グーテンベルク炭書」と名付けて開始。
現在に至る。

<最近の主な活動>
2007.12
馬喰町ART+EATにて個展
グーテンベルク炭書「新註結縄文書集成(しんちゅうけつじょうもんじょしゅうせい)」
2008.11
練馬水土木G.にて個展
グーテンベルク炭書[Fragile]
2008.5
六本木ストライプハウスG.にて個展
グーテンベルク炭書「八月の雪」
2009.2
日本橋砂翁ギャラリーにて蓜島庸二/和田祐子二人展
20095
愛知県常滑市INAXライブミュージアムにて個展
グーテンベルク炭書「海を孕む」

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