お知らせ:2007年より活動してまいりました馬喰町ART+EATは、2019年4月26日をもって閉廊いたします。
みなさまの長い間のあたたかいご支援・ご愛顧にスタッフ一同、心より感謝申し上げます。

event

イベント

映像人類学者・分藤大翼の『アフリカ、森の民の音楽と食事』展映像、写真、音楽、トークそしてフード2013.2.12(火)~3.9(土)

*このイベントは終了しました、ありがとうございました。

  • ・日・月・祝日休廊
  • ・11:00〜19:00(最終日は〜17:00)
映像人類学者・分藤大翼の『アフリカ、森の民の音楽と食事』展 映像、写真、音楽、トークそしてフード photo1

赤と緑のあいだ

雨がふると、ぬかるんだ赤土で足は重くなり、
陽がさすと、緑がまぶしく心は軽くなります。

彼・彼女たちはそこにいて、訪れるたびに、
ひかえめに、でもしっかりと受け入れてくれます。

すでに2年近い月日をともに暮らした友人・知人から、
私は多くのことを教わってきました。

例えば、人は自然とともに生きられるということ、
人は分かちあいながら生きられるということ。
さもなければ、おそらく生きながらえないということ。

本展は「森の民」が私に与えてくれたことを分かちあう試みです。
ともに生きることが試されているという自覚のもとに。

分藤大翼 

分藤大翼は「人と自然との共生」をテーマに1996年よりアフリカ、カメルーン共和国の熱帯雨林地域に暮らすBaka族の集落において人類学的な調査をおこなっています。

通算11回、のべ2年間にわたる現地調査にもとづいて、これまでにBaka族の音楽文化を中心に、狩猟採集という人類本来の生き方を解明してきました。その成果は、昨年12月にリリースされた坂本龍一氏が監修する commmons: schola vol.11『アフリカの伝統音楽』でも紹介されています。また、2月にはテレビ番組 『スコラ|坂本龍一 音楽の学校』の「アフリカの伝統音楽」編にゲスト講師として出演するなど活動の幅を広げています。

人類学者である分藤は映像作家としての顔も持っています。2002年よりBaka族を対象に制作を始めた記録映画は、これまでに国内外で数多く上映され高い評価を得ています。最新作の『jo joko』は食文化をテーマに、人と自然との関わりを独特のまなざしを持って描いており、海外の映画祭における上映も決まっています。

本展は、分藤が制作した記録映画や写真、収録した音楽や森の音、持ち帰った品々の展示を通じてBaka族の生活文化を「音楽と食事」を中心に紹介します。会期中、映画の上映と多彩なゲストを招いての刺激的なトーク、馬喰町ART+EAT特製のアフリカンフードを楽しんでいただくイベントが5夜にわたり開催されます。気鋭の映像人類学者による初めての個展に、どうぞふるってご参加ください。

〜特別企画イベント五夜〜

映像人類学者・分藤大翼の『アフリカ、森の民の音楽と食事』展 映像、写真、音楽、トークそしてフード photo2
「ふれあう森」

・2月12日(火)18:00~20:00

・上映作品:『jo joko』(61分)

手を見ていれば、その人の生き方がわかる。森の民の触れ方、狩猟採集という人類の生き方を、映像はどこまで捉えることができるのか。とる・きる・つなぐという「創造する手」からなるイメージの可能性、映像人類学の課題について考える。

・ゲスト:港千尋(写真家、評論家)

多摩美術大学教授。
写真展「市民の色 chromatic citizen」で第31回伊奈信男賞受賞。2007年ヴェネチア・ビエンナーレ日本館コミッショナー。2012年台北ビエンナーレの協同キュレーション。著書に『記憶』『映像論』『考える皮膚 触覚文化論』『芸術回帰論』『ヴォイドへの旅 空虚の創造力について』他多数。

・参加費:3,500円(ワンドリンク付き+イベント後20:15からのアフリカンビュッフェパーティー)予約制

映像人類学者・分藤大翼の『アフリカ、森の民の音楽と食事』展 映像、写真、音楽、トークそしてフード photo3
「おいしい森」

・2月16日(土)17:00~19:00

・上映作品:『jo joko』(61分)

その日に食べる物を食べる分だけ取ってきて、料理して、みんなで分けあって食べる。狩猟採集という人類本来の食べ方を学ぶことを通じて、人と人、人と物事、人と自然とのつながりを、その味わいを取り戻してゆくためのヒントを探る

・トーク:分藤大翼

・参加費:1,000円 予約不要

映像人類学者・分藤大翼の『アフリカ、森の民の音楽と食事』展 映像、写真、音楽、トークそしてフード photo4
「あかるい森」

・2月23日(土)17:00~19:00

・上映作品:『Wo a bele』(30分)

森はさずける。森を良く知る者に。森はむかえる。森で死んだ者の霊を。森はもてなす。森を愛でる者を。森の民にとって森はとても居心地の良い土地だ。私たちの足下を見つめ直し、地に足をつけて生きるために、自然に生かされてきた人類の知恵に学ぶ。

・ゲスト:管啓次郎(詩人、比較文学者)

明治大学大学院理工学研究科新領域創造専攻ディジタルコンテンツ系教授。
著書に『ブラジル宣言』『コロンブスの犬』『本は読めないものだから心配するな』『斜線の旅』『野生哲学-アメリカ・インディアンに学ぶ』『Agend’Ars アジャンダルス』他多数。

・参加費:3,500円(アフリカンフードボックス+ワンドリンク付)予約制

映像人類学者・分藤大翼の『アフリカ、森の民の音楽と食事』展 映像、写真、音楽、トークそしてフード photo5
「こだます森」

・3月7日(木)19:30~21:30

・上映作品:『森の音』+松田美緒さんによるスペシャル・ライブ

ここに私がいること。そこに「誰か」がいること。誰かとは人かもしれず、精霊かもしれず、動物かもしれない。森の民が発する声や音はそんな誰かに向けられている。森の民にとって音楽はいつだって良いものだ。そんな彼・彼女たちの音の楽しみ方を紹介する。

・ゲスト:松田美緒(歌手)

言語、ジャンルを悠々と越えて、ポルトガル語圏、スペイン語圏、日本の音楽をグローバルなスケール感で表現する注目すべき新世代の歌手。2011年10月には5thアルバム『コンパス・デル・スル』をリリース。毎年、ブラジル、ウルグアイ、アルゼンチンなど南米の国々を訪れて歌う一方、2012年から、本格的に日本各地の伝承曲、世界からみる日本の歌に焦点をあてた「日本のうた」のライブを始めている。

・ゲスト:渡辺亮(パーカッショニスト)

数多くのアーティストとのコラボレーション、レコーディングに参加。また、各地でパーカッションのワークショップを行っている。東京学芸大学非常勤講師。ソロ・アルバムとして「ウォレス・ライン」「モルフォ」。著書に「レッツ・プレイ・サンバ」(音楽之友社)がある。自己の活動として「妖怪探訪」と「南方幻想」を主催。

・参加:3,500円(ワンドリンク付)予約制

映像人類学者・分藤大翼の『アフリカ、森の民の音楽と食事』展 映像、写真、音楽、トークそしてフード photo6
「いきづく森」

・3月8日(金)18:00~20:00

・上映:3人の「持ち寄り映像」

森の民は実に適当な人たちだ。彼らは「その日暮らし」で先のことはあまり考えない。それでも生きてゆけるのは、一日一日を過不足なく生きる術を身につけているから、実にきちんとした人たちだからだ。ところで、私たちはどうなのか、どうするのかということを話し合う。

・ゲスト:小林和人(OUTBOUND店主)

多摩美術大学卒業後、国内外の生活用品を扱う店Roundaboutを吉祥寺にて始める。2008年には、やや非日常に振れた品々を展開する場所OUTBOUNDを開始。両店舗のすべての商品のセレクトと店内のディスプレイ、年数回のペースで開催される展覧会の企画を手掛ける。著書に『あたらしい日用品 ~timeless, self-evident~』(2011年)

・ゲスト:中川ちえ(in-kyo店主)

子供服メーカー、雑貨店、広告代理店勤務などを経て、現在、エッセイストとして活躍するかたわら、器と生活雑貨の店「in-kyo」の店主を務める。著書に『おいしいコーヒーをいれるために』『器と暮らす』『ものづきあい』『春夏秋冬のたしなみごと「きちんと、しゃんと」暮らすために』『むだを省く 暮らしのものさし』他多数。

・参加費:3,500円(アフリカンフードボックス+ワンドリンク付)予約制

■予約方法
  • ・お申込みは電話、FAX、メールにて承ります。
  • ・必ず、①お名前 ②人数 ③ご連絡先をお知らせください。
  • ・メールにてお申し込みの場合は、こちらからの返信メールをご確認いただいた時点でご予約が完了致します。
    「お申し込みメール」「返信メール」ともイベント当日まで保存していただくようお願い申し上げます。
  • ・キャンセルは、1日前からキャンセル料(全額)が発生致します。ご了承下さいませ。

■上映作品

『Wo a bele -もりのなか-』2005年/30分

Wo a bele -もりのなか-

この作品はSKY PerfecTV!で放映されていた「シネアストの眼」というシリーズ番組の第7作目として制作しました。このシリーズのテーマは、映像作家が“自分”と“自分の世界”についてのドキュメンタリー映画を作るというものでした。したがって、本作は、文化人類学者である作者自身とカメルーン共和国の熱帯雨林に暮らすバカ(Baka)という狩猟採集民の生活を描いた作品となっています。
森にふりそそぐ陽光と、様々な生命が織りなすサウンドスケープ、そこに生きる人々のしぐさや表情を見つめることで、同時代に生きる「森の民」の鼓動を感じとることができるでしょう。

上映歴:SKY PerfecTV!(216ch.)、彩都IMI大学院スクールアートドキュメンタリー講座修了上映会「NOMAD」、Cinéma du Réel(フランス)、モスクワ国際映像人類学映画祭(ロシア)他。

『森の音』2011年/合計50分

森の音

本作は、2011年に馬喰町ART+EATで開催された「自然の産婆術/MAIEUTIKE野生の創造」展出品したものです。森と人によって奏でられる様々な音の風景を採録した映像集、時おり目を閉じて楽しんでいただきたい作品です。

『jo joko』2012年/61分

jo joko

狩猟採集という生き方=食べ方。身のまわりの自然から、その日に食べるものを手に入れて、分けあって食べる。中部アフリカの熱帯雨林には、人類のもっとも基本的な文化を受け継ぐバカという人々が暮らしている。彼らの言葉では「食べ物」のことをjo(ジョ)、なんであれ「良い」ことをjoko(ジョコ)と言う。本作は、森に生きる人々の食事の様子を、ただそれだけを描こうとした「人類学的アクション映画」です。

上映歴:第4回恵比寿映像祭、WORLDFILM 2013(エストニア)、国際民族科学連合世界大会(イギリス)。

撮影・録音・編集:分藤大翼

分藤大翼(ぶんどう だいすけ)
信州大学全学教育機構准教授、映像人類学者。1972年大阪府生まれ。
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。1996年よりカメルーン共和国東部州に暮らすピグミー系狩猟採集民Bakaの調査研究および記録映画の制作を行う。
主な共著書に『見る、撮る、魅せるアジア・アフリカ! −映像人類学の新地平』『森棲みの社会誌』『インタラクションの境界と接続』『情報リテラシーと文化研究』など。映像作品に『Wo a bele−もりのなか−』 『Jengi』、『jo joko』など。
ブログ『Poche Verte 〜緑のポケット〜

先頭へ