お知らせ:2007年より活動してまいりました馬喰町ART+EATは、2019年4月26日をもって閉廊いたします。
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イベント

大屋孝雄 撮り下ろし——東北伝承切り紙 「紙さま展」 2014.1.7(火)〜2.1(土)

  • – 火・水・木 11:00〜19:00/金・土 11:00〜21:00
  • – 日・月・祝休廊
  • – 最終日17:00まで
大屋孝雄 撮り下ろし——東北伝承切り紙 「紙さま展」

神々と人々を繋ぐ白い切り紙。
一枚の和紙から切り出されるその造形美は東北地方の神主さんに代々受け継がれてきた。
切り紙は新年には新しいものに変え、前年のものは燃やしてしまうために後に残らない。
東日本大震災はこの貴重な伝承文化にも大きな打撃を与えた。
しかし、東北人の心が生み出した切り紙の清廉な美しさは、大屋孝雄が記録した写真の中に息づいている。

【特別企画】 鼎談:尾久彰三×千葉惣次×大屋孝雄
民藝と「紙さま」の伝承文化

  • ■日にち:2014年1月18日(土)
  • 15:30〜17:00
  • ■入場料:1,500円(お茶とお菓子付き)
  • ■定員:40名
  • ■要予約
    • ・お申込みは電話(03-6413-8049)、メールにて承ります。
    • ・必ず、①お名前 ②人数 ③ご連絡先をお知らせください。
    • ・メールにてお申し込みの場合は、こちらからの返信メールをご確認いただいた時点でご予約が完了致します。
      「お申し込みメール」「返信メール」ともイベント当日まで保存していただくようお願い申し上げます。
    • ・キャンセルは、1日前からキャンセル料(全額)が発生致します。ご了承下さいませ。
大屋孝雄 撮り下ろし——東北伝承切り紙 「紙さま展」大屋孝雄 撮り下ろし——東北伝承切り紙 「紙さま展」

写真家のことば

東北の正月飾りに魅せられて
大屋孝雄 撮り下ろし——東北伝承切り紙 「紙さま展」

切り紙は神社の境内、民家のなか、そして街中などのいたるところで目にすることができる。
それらは神と人とを結ぶ絆としての独特の造形美を我々に見せてくれる。
郷土人形作家であり、「東北の伝承切り紙」の著者でもある千葉惣次さんに、東北のお正月飾りの切り紙を見せられた時、非常に懐かしい気分にさせられたと同時に、見たこともない美しい形に心を奪われた。さらにそれが一枚の和紙から切り出されること、そして神社によって全て形が異なっていることを知った。
特に綱飾りと呼ばれる伝承切り紙は、岩手県の一関や北上周辺、宮城県栗駒の一帯と、宮城県北部、岩手県南部の沿岸地域に集中しており、東北独自のものであることを聞き、一緒に連れて行ってほしいとお願いしたのが、撮影の始まりである。———撮影は、実際にお飾りを飾ってある氏子の家を紹介していただいただけでなく、神主さんが実際にきっているところなども撮らせていただいた。家々に飾られた切り紙は、神社に飾られたそれとは違って、生活の中に見事にとけ込んでいる。切り紙のある空間がおごそかな空気を漂わせ、日常生活を美しく引き締めるという自然な風景がそこにあった。
オカザリを切っている写真を撮影した時は、その手際の良さに驚かされた。白い紙に設計図もなくフリーハンドで切ってゆき、それを拡げると本当にあの複雑な網飾りが出現する。まるで手品でもみているようだった。伝承の凄さをひしひしと感じた一瞬である。
東北というと、「またぎ」など過酷な自然と渡り合う狩猟文化をイメージしがちだが、実際に東北を回って感じるのは、大自然のなかで慎ましく生活し、自然を敬い、自然と寄り添う工夫をしながら美しい生活を営んできたと思われることだ。切り紙もそのような東北人の心が生み出した美しくも独特な文化なのだと思う。(『東北の伝承切り紙』から抜粋)

大屋孝雄(おおや たかお)

1955年東京都生まれ。写真家。
日本大学芸術学部写真学科卒。
雑誌や書籍を中心に美術品の撮影を主とした活動を行っている。
掲載された書籍は『古くて美しいもの』『はな ひと うつわ』(ともにコロナ・ブックス)をはじめ、
海田曲巷『茶杓三十選』(求龍堂)、尾久彰三『観じる民芸』(世界文化社)、山本野人『戯れの骨董ーうたかたの仏教美術』(淡交社)など多数。
ほかにカレンダー『台北故宮博物院名品集』もある。
2012年、コロナブックスより『東北の伝承切り紙 神を宿し神を招く』を上梓。

千葉惣次(ちば そうじ)

1942年千葉県生まれ。
千葉の郷土人形、芝原人形四代目。
千葉県陸沢町立歴史民族資料館「お人形 of japan」(1993)、渋谷区松濤美術館「江戸の人形展」(1996)、茂原市立美術館「茂原人形開窯 135年展」(2007)などを企画・出展。
著書に『江戸からおもちゃがやって来た』(晶文社)などがあり、またビデオ「江戸の人形」の制作・販売も手掛けている。
2012年、コロナブックスより「東北の伝承切り紙 神を宿し神を招く」を上梓。

尾久彰三

1947年富山県生まれ。
早稲田大学大学院文学研究科美術史学科修士課程修了。
1978年、学芸員として日本民藝館に入る。
主任学芸員、学芸顧問を歴任し2009年に職を退く。
著書に『愉快な骨董』『これは骨董ではない』『貧好きの骨董』(晶文社)がある。

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