お知らせ:2007年より活動してまいりました馬喰町ART+EATは、2019年4月26日をもって閉廊いたします。
みなさまの長い間のあたたかいご支援・ご愛顧にスタッフ一同、心より感謝申し上げます。

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イベント

「自然の産婆術 / MAIEUTIKE野生の創造」展2011.1.18(火)〜2.5(土)

※このイベントは終了いたしました。ご来場ありがとうございました。

  • ◎11:00〜19:00(最終日は17:00まで)
  • ※1月21日(金)はイベント準備のため、14:00ラストオーダー、15:00クローズとなります。
    イベントの開場は16:30となります。
  • ◎日曜・月曜祝日休廊
「自然の産婆術 / MAIEUTIKE野生の創造」展
◉出展作家と主題
  • ・井藤昌志(いふじまさし)/ブリコラージュによる外世界への「通底器」としての箱
  • ・高木正勝(たかぎまさかつ)/「夢見 Dreaming」(= Ymene)の体験としての映像
  • ・大淵靖子(おおぶちやすこ)/人間と動物をつなぐ「野生の思考」次元を浮上させる実験映像
  • ・Peter Ivy(ピーター・アイヴィ)/「流動性」を主題とするガラス作品
  • ・佐藤貢(さとうみつぐ)/「音楽」を表す、海岸漂着物によるコラージュ作品
  • ・増満兼太郎(ますみつけんたろう)/皮革の動物オブジェと鳥のモビール
  • ・分藤大翼(ぶんどうだいすけ)/Baka族(ピグミー)のもとで採録された映像と音楽
  • ・石倉敏明(いしくらとしあき)/テキスト

<自然の産婆術/MAIEUTIKE>

石倉敏明

古代ギリシアの哲学者ソクラテスは、町を行き来する青年を見つけては対話を挑み、彼ら自身の心の内に潜んでいる「智恵」を産み出させようとしました。
ソクラテスはこうした問答法を、産婆をしていた彼の母の技に因んで「産婆術Maieutike」と名づけています。
ソクラテス式の「産婆術」は、人と人とのあいだだけで交わされる「対話の産婆術」として、西洋の歴史にヒューマニズムの伝統をつくりだすことになります。しかし、モノづくりや芸術の創造場面に眼を向けたとき、人間同士の対話に限られない、もっと広大な「産婆術」が見えてくるのではないか。そう思います。
これを仮に「自然の産婆術」と呼び直してみます。本当は意識のない樹にブッダの姿を勝手にみつけて仏像にしてみたり、岩の中に精霊をみつけて描いてみたり。誤解と妄想の産物かもしれないけれど、たとえば洞窟の奥に「精霊がいる」と仮定することによって、存在しないはずの精霊の絵を産み出すことができるかもしれません。
芸術にはこういう誤解や妄想を超えて、人間の能力を開花させていく可能性が秘められています。芸術家のアトリエやレストランの厨房で、職人の工房やコンサート・ホールで起こっている「自然の産婆術」。これを意識的に実践したら、きっと面白い実験が生まれるのではないか、と思います。
皆さんのご来場を、心よりお待ちしています。

◉特別企画 シゼンノサンバ?ナイト

  • ■2011年1月21日(金)17:00〜20:00
  • ※1月21日(金)はイベント準備のため、14:00ラストオーダー、15:00クローズとなります。
    イベントの開場は16:30となります。
  • 出品映像上映会+作家たちとオーディエンスの応答によるトークセッション
  • 会費:3000円(ワンドリンク+小腹弁当付き)
  • 定員:50名予約制 (電話、ファックス、メールにて承ります)
    ※定員に達しましたのでキャンセル待ちの受付のみになります。
  • 予約:Tel/Fax:03-6413-8049 /e-mail:bakurocho@art-eat.com
    • *お申込みは電話、FAX、メールにて承ります。
    • *必ず、①お名前 ②人数 ③御連絡先をお知らせください。
    • *メールにてお申し込みの場合は、こちらからの返信メールをご確認いただいた時点でご予約が完了致します。
      「お申し込みメール」「返信メール」ともイベント当日まで保存していただくようお願い申し上げます。
    • *前日からのキャンセルには、キャンセル料(全額)が発生致しますのでご了承下さい。
  • ★井藤昌志、高木正勝、大淵靖子、佐藤貢、増満兼太郎、分藤大翼、石倉敏明は出席予定です。
  • ★小腹弁当は昔ながらの農法で育った野性味溢れる素材の味をお楽しみ下さい!
    おむすび(滋賀県針江のんきぃふぁーむ、石津大輔さんが無農薬無化学肥料で育てた稀少な在来種米・滋賀旭27号)
    お漬け物(山形県山北町の焼畑農法で育ったすがはらさんちの温海かぶら)
    どぶろく『蔵元』(新潟県十日町市松代の無農薬古代米で作ったどぶろく)などなど…
高木正勝 『Ymene Piano (etude)』より分藤大翼 『森の音』より大淵靖子 『le jeux jeux』より
  • ↑高木正勝
    『Ymene Piano (etude)』より
  • ↑分藤大翼『森の音』より
  • ↑大淵靖子『jeu jeu』(2011)より

◎上映作品

『Ymene Piano (etude)』(2010)/高木正勝
2010年末、日本各地で行われた高木正勝ピアノ単独公演「Ymene (イメネ)」(「夢の根」という意味の造語)の20時間に及ぶ記録から、演奏者である高木自身が抜粋、編集した映像を上映いたします。
『森の音』/分藤大翼
中部アフリカ、カメルーン共和国の熱帯雨林にはBakaという狩猟採集民が暮らしています。『森の音』は森と人によって奏でられる様々な音の風景を採録した映像集です。時折、目を閉じて楽しんでいただければと思います。
『jeu jeu』(2011)/大淵靖子
馬場は、馬術家にとっては展覧の場であり、競技者にとっては武道場です。そこでは、無言の掟のように、子供であろうと砂遊びをすることは禁じられています。選手である父につれられ、幼いころよりその世界を知る少女が、ある日、馬場のなかで「だんごむしさんのおはか」をつくり始めました。馬のなかで養われた子どもの感性と、馬のしぐさを結びつけるように、この作品はつくられています。
*注— jeu(仏)は、「遊び」という意。
『untitled』(2011)/大淵靖子
人にとって愛馬がいるように、馬にとっても自分の能力を最大限に引き出してくれる人間のパートナーがいます。それぞれが共鳴しあう親密な関係が育まれたとき、馬と人がひとつになる瞬間があります。あまりにも細かな、一瞬の動作のなかに生まれるもの。それを見つけるように記録しつづけた馬との日々です。

井藤 昌志 Masashi Ifuji

1966年生。1995年岐阜県立高山技能専門校木工工芸科卒業。2003年、郡上八幡にイフジ家具工房を設立。 2006年、feel art zeroにて初個展「祈りと対話」 (名古屋 Life Deco)。2009年、長野県松本市へ工房移転。古いビルを改装したLABORATORIOを開店。家具や木の道具を作り続けている。

HP:http://www.ifuji.net/

井藤 昌志

高木 正勝 Masakatsu Takagi

1979年生。自ら撮影した映像の加工やアニメーションによる映像制作と、ピアノやコンピュータを使った音楽制作の両方を手がける。国内外のレーベルから CD/DVDをリリースすると同時に、アート・スペースでのビデオ・インスタレーションや世界各地でのライブなど、分野に限定されない多様な活動を展開している。芸術人類学研究所客員研究員。

HP:http://www.takagimasakatsu.com/

高木 正勝

Bayard Compagnie/大淵靖子 Yasuko Obuchi

1973年生。東日本馬術大会出場。ビッテル国際総合馬術大会日本団体初優勝でグルームを勤める。 2005年、騎馬サーカス「ジンガロ」ベルサイユ宮殿野外スペクタクル『 Voyage aux Indes Galantes』に出演。 08年、高木正勝と IAAの共同映像作品『 Homiĉevalo』に出演。 09年ジンガロ『バットゥータ』日本公演に裏方で参加。芸術人類学研究所特別研究員。

大淵 靖子

Peter Ivy

1995年、Rhode Island School of Design卒業。96年にピーター・アイビープロダクション(P.I,P.)を設立、 2002年までガラス作品やガラスウェアーデザインを制作。 97年~2001年、マサチューセッツ芸術大学ガラス学科講師。99年~2001年、Rhode Island School of Designガラス学科講師。02年~07年、愛知教育大学講師、准教授。07年、富山に工房「流動研究所」設立。

HP:http://peterivy.wordpress.com/

Peter Ivy

佐藤 貢 Mitsugu Sato

1971年生。1992年、大阪芸術大学美術学科中退。94年から中国よりアジア諸国、アメリカ、中南米諸国などを旅する。98年、和歌山市へ移住後、流木を用いて作家活動を再開。2005年、第1回個展(大阪 iTohen)。
以後、各地で個展、グループ展に参加。

佐藤 貢<

増満 兼太郎 Kentaro Masumitsu

1974年生。武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業。2002年『 House.』アトリエで手製靴を主に手仕事での活動を始める。2005年より『ハウスのハウス展』を古い木造の平屋を自ら改装した自宅で展示会を始める。同時に家具や暮らし周りの道具の製作を始める。現在、革・金属・木・紙・廃材などの素材を用いて使う道具やオブジェなどモノツクリの生活。

HP:http://www.house-jp.org

増満 兼太郎

分藤 大翼 Daisuke Bundo

1972年生。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。1996年よりカメルーン共和国の熱帯雨林地域に暮らす Bakaという狩猟採取民の調査研究をおこなう。2002年より調査集落において記録映画の制作を開始。著書『森と人の共存世界』など。映像作品に『 Wo a bele─もりのなか─』、『Jengi』がある。現在、信州大学全学教育機構准教授、芸術人類学研究所特別研究員。

HP:http://jengi.blog122.fc2.com/

分藤 大翼

石倉 敏明 Toshiaki Ishikura

1974年生。 1997年よりダージリン、シッキム、カトマンドゥ各地で聖者(生き神)や山岳信仰、「山の神」神話調査をおこなう。環太平洋の比較神話学に基づき、エッセイ、神話集、論考等を発表。 2006年に新設された多摩美術大学芸術人類学研究所で、各プロジェクトや研究会に携わる。論文に「生を与えまたそれを奪う神」「シッキムにおける山の神」「女神と対称性」など。現在、芸術人類学研究所助手。

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