馬喰町ART+EATのランチのレシピを作っている料理研究家・小川美穂が綴る「世界の食をめぐる」楽しいエッセー。実際に滞在したアフリカや中近東の国々のおいしい家庭料理の作り方や、「食」をキーワードにして観たそれぞれのお国柄、興味深いエピソード満載のページです。

小川先生も活躍している中近東アフリカ婦人会から発行されている人気料理本『アフリカン&アラブクッキング』は馬喰町ART+EATで常時ご購入頂けます。

中近東アフリカ婦人会
http://www.yamaboshi.com/africa/

 第30回 「ファ」の音

小さいころからピアノを習っていた私にとって、ドレミの音階の中で「ファ」の音はどこか神秘的で特別な音色でした。
西洋音楽の長音階ドレミファソラシドは、もともとはイタリア語。
中でもミから半音上がってファに移るという辺りに異国情緒を感じたのです。
音ばかりではなく、カタカナの「フ」と小さな「ァ」をいっしょに発音する「ファ」の響きも大好きでした。
でも、どうしてそう感じたのかは私にも分かりませんでした。

そして、その謎がレバノンで解けたような気がしたのです。
レバノンの公用語であるアラビア語には、なぜが「ファ」から始まる固有名詞が多いではありませんか!
幼いとき「ファ」の音を身近に感じ、懐かしさすら覚えていたのは、私の潜在意識の中で「ファ」をレバノンの音だと認識していたからなのかもしれません(?)
そうだとしたら、レバノンに来ることは運命づけられていたのでしょうか(???)

確かに、レバノンの街中あちこちで「ファ」の音が響いていました。
例えば、ファラモ(地名)、ファライヤ(地名)、ファクラ(地名)、ファリード(よくある男性の名前)、ファラヘル(ヒヨコ豆のコロッケ)、ファトユーシュ(サラダ)、ファタイヤ(後出)...etc

前回のブログで紹介した「ファラヘル」も「ファ」の音から始まりますが、今日ご紹介するはファタイヤも「ファ」の響きです。
どちらもレバノンの代表的なお料理で、メッザには欠かせない一品です。

ファタイヤはチーズ入りの春巻きとでもいいましょうか、
子供にもお年寄りにも愛される、おなかに優しいスナック感覚の食べ物です。
具にはフェタチーズを入れるのが一般的。
日本でも最近フェタチーズが手に入りやすくなりましたが、まだ身近な食材とはいえません。私は気楽にできるように、よくカッテージチーズを代用します。
また、ファタイヤの皮は本来は小麦粉と卵で作るのですが、春巻きの皮を利用すると簡単です。

ファタイヤ

ファタイヤ

◎材料(5人分)

フェタチーズ
200g(カッテージチーズ代用可、ただし、裏ごししていないもの)
クリームチーズ
200g
パセリのみじん切り
大さじ2
レモンの絞り汁
大さじ2
少々
春巻きの皮
10枚

●作り方

  • 2種類のチーズ、パセリのみじん切り、レモン汁をボールに入れ、フォークで混ぜる。
  • (1)を10等分する。
  • 春巻きの皮に(2)の具を載せ、葉巻のような形になるよう縦長に細く包む。
  • 低い油でゆっくり揚げ、きつね色になる前に引き上げる。

注;きつね色に揚げてしまうと見かけが春巻きになってしまい、残念な結果になります。だから、薄く色づく程度で引き上げてください。

レモングラスティー

ファタイヤによく合う飲み物がレモングラスティーです。 レモングラスティーはアフリカでもよく飲まれていました。 このお茶を飲むと蚊に刺されにくいというジンクスがあり、マラリアの予防薬が体に合わなかった私はひたすらこのお茶を飲んでいました。

また、タイ人の友人はレモングラスを煮出した時の匂いを虫が嫌うので、殺虫効果があるのではないかと、レモングラスを鍋で10分間くらい煮詰め、家中レモングラス臭くしていました。 でも意外によい匂いですので、お香を焚いて迎えるよりかえってお客さまに好まれるかもしれません。

私はレモングラスを庭に植えています。 ときどき、チョンチョンとハサミで切っては写真のように丸く結わえ、ポットに入れてお湯をさし、レモングラスティーを作ります。 あまりたくさんレモングラスを使うと舌に刺さるような感触が残りますので、ちょっと足りないぐらいがよいようです。 熱いレモングラスティーは、蜂蜜などを入れて飲んでもおいしいですし、少し紅茶を足すとアールグレーのような香りになってリッチな気分になります。

夏は断然、氷をいっぱい入れたアイスレモングラスティーがおすすめです。 レモンのほのかな香りとスッキリしたのどごし、見た目はほんのりレモン色で涼しげです。

あなたもぜひ、ファタイヤと一緒にレモングラスティーを試してみませんか? ファタイヤの「ファ」の音がエキゾティックに聞こえるかもしれませんよ。

 第29回 ファラフェル

ファラフェルという響きがなぜか「笑える(ワラエル)」に聞こえたのは30年前のナイジェリアでのことです。
当時のナイジェリアは泣く子も黙る世界一治安が悪い国で、ここに住んでいる外国人はいつも危険と隣り合わせでした。
そのナイジェリアでの楽しみの一つが、深夜に「バッカス」というナイトパブに行き、レバノン料理とお酒とダンスを楽しむことでした。
土曜日の深夜は車列を組んでバッカスに参上です。車一台で行こうものなら強盗様に出くわすかもしれず、命までなくしかねません。ですから仲間と連れ立って行くのが鉄則でした。
危険をおかして出かけたバッカスで食べたのが、お酒によく合う、笑える、いいえファラフェルでした。不思議な食感、食べたこともない味、しかも美味しい、いかにも笑える食べ物でした。

ファラフェル

ファラフェルとはひよこ豆をアラブ独特の香辛料で味付けした、周りはカリカリで中はふんわりしたコロッケのようなもの。2、3個口にするとお腹が満足する健康的なベジタリアンの食べ物です。ナイジェリアでは、イスラム教徒もキリスト教徒も、宗教的な理由から肉を食べない金曜日などに好んで食べていました。

15年後、再度ナイジェリアに移り住むことになり、昔懐かしバッカスも健在で、強盗たちも健在でした。変わったのはバッカスに行かずともファラフェルがいただけるようになったことです。それは、わが娘がバッカスのオーナーの娘マリアと大親友になり、マリアの母のダッドと私が友達になり、彼女からファラフェルの作り方を教わったからです。

人とのつながりは不思議なものです。
若い時に無茶をして遊び呆けた時に考えもつかなかったことがその後の人生に起こります。

わたしが馬喰町ART+EATに出会わなければ、バッカスの美味しいファラフェルを再現し、お客さまに提供することもなかったでしょうし、危険をおかしてバッカスに行かなければファラフェルの印象が私の中に留まることもなかったでしょう。

ダッドにはマリアを含め3人の娘がいて、3人とも母譲りの美形、特に長女は天才児でした。
レバノン人は世界でもっとも天才が多い国とよく言われます(レバノンでの話ですが)。
レバノン生まれのギブランは世界的にも有名な詩人で、その才能はダビンチの生まれ変わりとも言われていました。
彼の詩はどことなくアンニュイで、レバノンのお酒のアラクが似合いそうな詩なのです。
私もかつてギブランの生地を訪ねたことがあります。
そこはベイルートから車で4、5時間行った山里で、彼の生まれた家は洞窟のような造りでした。
この村はオリーブの産地でもあり、フレッシュなオリーブ油を買って帰ったことを覚えています。

あのころ子供だった我が子も、今は大学生。これから親もとを巣立っていこうとしている時期に再度ギブランのこの詩に出会えたのも、このブログを読んでくださるみなさまのおかげのように思えます。

今年の夏はアラクを飲みながら食べると笑えるほど美味しいファラフェルを、どうぞ馬喰町ART+EATに食べに来てください。

「あなたの子どもは」
 ― カーリル・ギブラン(藤枝宏壽訳)

あなたの子どもはあなたの子どもではない。
子どもは「生命の渇望」の子どもである。
子どもはあなたを通ってくるのであって
あなたからくるのではない。
子どもはあなたと共にあるが、
子どもはあなたのものではない。

あなたは子どもに愛を与えることはできるが
考えを与えることはできない、
子どもは自分の考えをもっているのだから。
あなたは子どもの身体をわが家に宿すことはできるが、
子どもの魂を宿すことはできない、
子どもの魂は明日の家に住まうのだから、
あなたが訪ねることも、夢見ることさえできない家に。
あなたは子どものようになろうと努めるのはよいが、
子どもがあなたのようになるよう求めてはいけない、
いのちは後戻りするものではなく、
昨日にとどまるものでもないのだから。

あなたは弓なのだ、あなたの子どもたちが
生きた矢として放たれる弓なのだ。
弓の引き手は永久の行く手に的をさだめ、
力をこめてあなたという弓をしぼる、
子どもという彼の矢が疾く遠く飛ぶようにと。
あなたは彼の手に撓められることを喜びなされ、
彼は飛びゆく彼の矢を愛するように、
確かな弓をも愛するのだから。

【註】カーリル・ギブラン(Kahlil Gibran) 1883---1931
   レバノン生まれのアメリカ人詩人。『予言者』(The Prohet)などで有名。
アラク
アニスの香りのアラブお酒アラック

 第28回 オレンジの季節

レバノンでは春と共にオレンジの季節がやって来ます。
街角にはトラックの荷台に積まれたオレンジの山。オレンジが10kgごとに大きな編み袋に入れられて売られています。人々は限られた旬だからこそ、その大袋を買い、オレンジの季節を楽しみます。

レバノンにいた頃はわが家も、春の朝は絶対に絞りたてのフレッシュオレンジジュース!
毎朝、絞り器を使ってジュースを作りました。
電気の絞り器や、ジューサーなどもありますが、手絞りが一番です。
ジュースと一緒に入った果肉がプチプチと舌にあたり、オレンジの香りが脳に届くようです。目覚めの一杯には最高です。

また、歴史的にフランスと関わりが深いレバノンでは、パン屋さんに行くとパンと同じショーケースにオランジュコンフィ(オレンジの砂糖煮)が売られていました。オレンジの皮だけのシンプルなオランジュコンフィと半分チョコレートがかかったオランジェット、どちらも午後のお茶にぴったりのお菓子です。

また、オレンジで作るケーキもこの時期には欠かせません。
家庭によってオレンジケーキもさまざまで、生地の中にオランジュコンフィを入れる家、オレンジジュースを入れる家、できあがった時にオレンジのリキュールをかける家というように、その家庭の味があります。

わが家のオレンジケーキは子供がいただけるように甘くてシンプルです。
オレンジジュースを生地に入れ、焼き上がる寸前に前もって作っておいたオランジュコンフィをトッピングします。見た目にも爽やかなオレンジ色のケーキです。

オランジュコンフィは気が向いた時に多めに作って作り置きをすると便利です。
ケーキにも使えますし、ヨーグルトに入れてもよし、紅茶に浮かせてもよし、豚肉のソテーに添えてもおしゃれです。
オランジュコンフィの作り方と、オランジェットを使ったアイデアクッキングをご紹介しましょう。

オランジュコンフィの作り方

◎材料

オレンジ
4個
砂糖
カップ2
カップ1

●作り方

  • オレンジは端を切り落とし、1cm巾の輪切りにする。
    一晩たっぷりの水につけておく。
  • 翌朝、水を替えて一煮立ちさせ、静かにザルに上げ、お湯を捨てる。
  • 鍋に砂糖と水、オレンジを入れ、とろ火で1時間くらい煮る。
    火を止めて冷ます。
    オランジュコンフィ1
  • 完全に冷めたら、また火にかけて、20〜30分煮て冷ます。
    これを何度か繰り返し、煮汁が4分の1になるまで続ける。
  • 140度のオーブンに入れて約1時間焼き、乾燥させる。
    オランジュコンフィ2

*保存瓶や缶に入れて保管する。

オレンジケーキの作り方

オレンジケーキ

◎材料(18cm型1個分)

3個
砂糖
180g
小麦粉
230g
ベーキングパウダー
大さじ2
サラダ油
120cc
オレンジジュース
120cc

オランジュコンフィになる前のオレンジの甘煮
(オランジュコンフィの作り方④までの行程を参照)

●作り方

  • ボールに卵を割り入れ、泡立てる。
  • 砂糖を加えてさらに泡立てる。
  • サラダ油をゆっくり流し入れ、さらに混ぜる。
  • ふるった小麦粉とベーキングパウダーを加えてざっくり混ぜる。
  • オレンジジュースを加えて手早く混ぜる。
  • (5)を型に流し入れて180度のオーブンで20分焼く。
  • 表面が少し焼けたらオレンジの甘煮をのせてさらに15分焼く。
    焼き上がったらオランジュコンフィを作る時にでた煮汁を表面に刷毛で塗り、ケーキに光沢をつける。その時にオレンジのリキュール(コアントロー)かブランデーを加えると、大人好みのオレンジケーキができる。

豚肉のソテー・オレンジソース和えの作り方

豚肉のソテー・オレンジソース和えの作り方

豚肉に塩、胡椒してオリーブオイルでソテーし、オランジュコンフィとオレンジの甘煮の汁を加えて蓋をして蒸し煮にする。
*つけ合わせには春らしく菜の花とホワイトアスパラなんてどうでしょう。食卓に春が来たようです。

 第27回 まめまめしい豆サラダ

日本ではお正月に「まめまめしく働くように」と黒豆を食べますが、それはとても利に叶っていると思います。豆は繊維質で体によく、それ自体が「たね」なのですから、大いにエネルギーをため込んだ食材なのです。
大量の豆のサラダを手で和えていると、指先から豆のほのかな熱が伝わって来ます。
それは生きようとしている「たね」のエネルギーのようでもあり、調理してもまだエネルギーを出し続けて、私たちの体に生きる力を与えようとしているようにも感じられます。
なんと力強い食べ物でしょう!豆を食べると百人力で働くことができるというのもうなずけます。

豆は口の中で色々な味に変化して行きます。
最初の一口は繊維質でぼそっとした淡泊な食感です。
しかし、噛むほどに肉のような濃厚な味に変化し、咽を通る頃はミルクのようになめらかな味に変化して、なんだか心までホッとさせてくれます。また、お腹の中ではしっかりと満腹感を持続させてくれます。豆が世界中で愛される理由はこういうところにあるのかもしれませんね。

日本では豆は甘くして食べるのが好まれるようですが、アフリカや南米大陸、また、レバノンのような中東では主におかずとして肉の変わりに食べます。彼等には、砂糖で煮た豆など想像もつかないようです。それは、私たちがご飯に砂糖をかけて食べるようなものなのかもしれません。
20年前、アフリカのとあるパーティーで「豆のサラダ」を出されたとき、私はとても驚きました。その頃は豆といえば煮豆しか知らない私は、豆がサラダになること自体許せず、それをお客に出すなんてとんでもないことでした。 でも、周りの人々が美味しそうに、しかも幸せそうに食べているのをみて、私も……
すると、一口食べ、二口食べ、食べるほどに口の中に美味しいさが伝わって来るではありませんか。"This is very delicious!"と言わざるを得ず、最後の一口でついに「豆のサラダ」の大ファンになってしまいました。

私の悪い癖で、そのパーティーの主催者のマダムに作り方を聞くと、数日後、そのお宅のアフリカ人のコックさんから、ノートの切れ端にたどたどしく英語で書かれたレシピーが届きました。彼のレシピーには、アフリカでも手に入りやすいセロリやビーツ(赤株)が入っていましたが、私は日本風にアレンジして大根とキュウリを入れています。

まめまめしい豆サラダ

まめまめしい豆サラダ

◎材料(4人分)

ひよこ豆
100g
金時豆
50g
黒豆
50g
枝豆(冷凍)
30g
大根
300g
キュウリ
2本
タマネギ
大玉1/2個
パセリ
適宜

ドレッシング

マスタード
小さじ1
大さじ2
オリーブオイル
1/2カップ
レモン汁
大さじ1
小さじ1

●作り方

  • ひよこ豆、金時豆、黒豆は3時間ほど水に浸し、たっぷりの水と少量の塩で別々に煮る。このとき煮すぎないように注意する。アクが出るので1回、煮こぼすとよい。
  • 大根とキュウリを角切りにして、塩を少量をかけ、少し手で揉んでから堅く手で絞る。
    野菜は豆の大きさに合わせて切る。
    野菜は豆の大きさに合わせて切る。
  • マスタードと酢と塩をボールに入れ、泡立て器でよく混ぜる。オリーブオイルを少しずつ加えながら混ぜ合わせ、ドレッシングを作る。
  • ドレッシングにタマネギのみじん切りを加えて30分間なじませる。
  • (1)の煮た豆と枝豆、キュウリ、大根を(4)のドレッシングで和え、パセリのみじん切りを入れ、最後にレモン汁を入れて味を調える。
  • 器に盛って供する。写真はワイングラスに盛りつけた例。平皿にグラスを囲むように豆苗をアレンジした。

※注1:ドレッシングで豆サラダを和えるときは、木べら、または手で混ぜること。金属のスプーンやフォークで混ぜると豆が傷つくので注意。密閉容器で1週間くらい保存できるので、多めに作ることをおすすめしたい。

※注2:豆苗は、写真のように水を張ったボールに生けておくと後から後から生えてきてさまざまに使い回せる。

まめまめしい豆サラダ2

メモ(コラム)

左から金時豆 ひよこ豆 黒豆
左から金時豆 ひよこ豆 黒豆

豆の料理は手間がかかるとお思いの方がいるかもしれませんが、それを解消する私の豆料理の裏技をお教えします。
それは時間がある時に大量に豆をゆでて、冷凍して置くことです。
我が家の冷蔵庫には4種類の豆が常にスタンバイしています。
ひよこ豆、金時、黒豆、枝豆(市販の冷凍も可)です。
豆のサラダだけではなく色々な料理に使うことができます。
例えば、みそ汁に入れる、牛肉と一緒に炒める。ピザのトッピングに。パンケーキの中に入れる。おにぎりの中に入れてもとっても美味しいのです。また、黒豆の煮汁は捨てずに取っておきスープに利用することもおすすめします。
栄養満点の畑の肉をぜひ、食卓に並べてみてはいかがでしょう?

 第26回 レバノンワインのお話

レバノンにとても美味しいワインがあるということはあまり知られてないようですが、実はレバノンは世界最古のワイン産地の1つで、フランス産やイタリア産のワインに引けを取らない美味しいワインがあるのです。
考えてみれば、地中海に面した温暖で乾燥した土地柄で、美味しい葡萄が育たないわけがなく、その葡萄で美味しいワインが作れないわけがありません。

レバノンにはいくつかのワイナリーがあり、その中でも特に美味しいと評されているワイナリーがシャトークサラとシャトーケフライヤです。
シャトークサラの赤ワインは、馬喰町ART+EATで味わえます。
ぜひ、レバノン料理と一緒に試していただきたいと思っています。

ベイルートから車で2時間ほど行ったところに、ワインの名産地、ベッカー高原があります。
ここには葡萄だけでなく、一年を通して色々な作物が実ります。
特に秋には色とりどりの作物が実り、丘の上から見下ろす光景は「大地のペルシャ絨毯」のように美しいのです。

レバノンワインのお話

シャトークサラのワイナリーは、そのベッカー高原の山服にあります。
ここで、秋には、ボジョレヌーボーの試飲会みたいなことも楽しめるのです。
また、クサラのワイナリーには洞窟があり、そこが自然のワインセラーになっています。
私が訪ねたときには、この洞窟の床に、年代物のワインが埃をかぶって無造作に置いてありました。

19年間続いた内戦の戦火をこのような形で逃れ、ワイン達が生き残ってきたと思うと、私は愛おしさを感じないわけにはいきませんでした。乱雑ではあるけど年代ごとに分かれているワインの中から、私の生まれた年のワインを見つけたとき、「私と同い年だ!」、と、ワインに親近感を覚えました。

「おいくらですか?」
案内の人に聞くと50ドル(約4000円)というのです。
ヴィンテージワインにしてこれは全く信じられない安さです。
それとも、このワインは栓を開けると酢になっているのかしら?
いろいろ思い巡らして最後まで迷い、買わずに帰ったことを今でも後悔しています。

今回はワインに合うお料理の中から、手軽にできるレバーペーストをお教えしましょう。
あえてシンプルな味にしたのはワイン本来の味を楽しみたいからです。

レバーペースト

レバーペースト

◎材料

鳥のレバー
200g
にんにく
1カケ
固形コンソメ
1個
月桂樹の葉
1枚
たまねぎ(みじん切り)
1/4個
にんじん(乱切り)
1/4本
オリーブオイル
大さじ1

●作り方

  • レバーは牛乳に30分以上つけて臭みを取る。
  • フライパンでにんにくとたまねぎを炒め、レバーと月桂樹の葉を加えて軽く炒める。
    レバーペースト
  • (2)に水をひたひたまで注ぎ、コンソメを入れ、にんじんを加えて軟らかくなるまで煮る。
  • にんじんと月桂樹の葉を取り出し、フードプロセッサーでペーストにする。
    レバーペースト
  • 容器に要れ、表面が隠れるぐらいオリーブオイルを注いで蓋をし、冷蔵庫で保存する。
    *パンやクラッカーに塗ってワインといっしょにどうぞ。

ワンポイント コラム

ワインを飲むときの心得3か条

  • ● 楽しく飲むこと
  • ● 美味しい食事と一緒に飲むこと
  • ● お気に入りのワイングラスとワイングッズを用意すること

ワイングッズとは????

  • ワインオープナー(wine opener)(写真中央)
    あれこれ試して自分の開けやすいオープナーを買うと愛着がでます。素材は錆のこないステンレスをお勧めします。
  • ボトルを飲み干せなかったときの栓(wine bottle stopper)(写真左)
    残ったワインを翌日のランチにこっそり飲むのも、人生を楽しくしてくれますよ!
  • 液垂れ防止のドロップリング(wine drop stop ring)(写真右)
    赤ワインのシミは頑固でなかなかとれません。 でも、それを気にしているとワインがまずくなるでしょう? そこでお勧めしたいのが、ボトルの口から通すだけで、お気に入りのテーブルクロスやランチョンマットを赤ワインの染みから救ってくれます。
ワイングッズとは????

 第25回 開け!ゴマ

アラビアンナイト(『千夜一夜物語』)の中に『アリババと40人の盗賊』というお話があります。
その中に登場する、盗賊たちが隠れ家の扉を開ける時のおまじない「開け!ゴマ」は、誰もが知っているところです。

しかし、私はそれがほんとうに直訳だったことを随分大人になってから知りました。 ある時、友人が英語で「Open sesames!」と唱えたのです。 このとき初めて「開けゴマ」の「ゴマ」が「胡麻」だったのだということに気づき、妙に感激したものです。 その後、どうして胡麻でなければならなかったのかが気になって、ずぅ~っと考えていました。

そして、レバノンに住むようになって、その謎が解けたのです。 それは、アラブの人たちにとって胡麻は生活の一部のようなものだから。 彼等はそれほど、胡麻が大好きなのです。 それまで私は、胡麻を愛するのは日本人とアジア人だけだと思いこんでいました。 でも、実はアラブ人も東洋人以上に胡麻をお料理やお菓子にたっぷり使います。

特に、タヒニと呼ばれる胡麻のペーストはいろいろな料理に使われ、ホモスやババガヌーシュに欠かせない食材です。 味は、日本の胡麻ペースト(あたり胡麻)とは少し違うので、私は日本ではピーナツバターとあたり胡麻を半々に混ぜて、タヒニに近い味にして代用していました。 でもありがたいことに、最近では外国食材を取り扱う店でタヒニが入手できるようになりました。

胡麻はビタミンEが豊富で、若返りの妙薬ともいわれます。 昼下がりにちょっと一服、バーブティーとシイムシィー(simsmiyeh)という胡麻のお菓子をいただいき、瞑想をしていると、どこからかカラカラダンスの音楽が聞こえてくる気がしました。

※カラカラダンスとは、レバノンでは誰もが知っている舞踊団です。官能的な音楽に合わせ、鍛え上げた肉体で広いステージを踊り回る姿は、歴史の彼方に私達を誘います。

「アラブの胡麻のお菓子=SIMSMIYEHの作り方」

「SIMSMIYEH」
「SIMSMIYEH」

◎材料

煎り胡麻
1カップ
砂糖
1/2カップ
レモン
汁大さじ1

●作り方

  • 材料を一度に厚手の鍋に入れて中火にかけて混ぜ続ける。
  • 砂糖が溶けだしたら、弱火にしてさらに混ぜ続けて飴状にする。
  • 容器に入れ、平らにして、暑いうちに四角に切り分ける。
    「SIMSMIYEH」
    「SIMSMIYEH」
  • 完全に冷めたら、密閉容器で保存する。

 第24回 夏バテにチキンスープを!

日本では土用の丑にはウナギを食べますが、ウナギを食べない国では何を食べたら夏バテを防げるのでしょう?
答えは簡単です。それはチキンスープだと私は思うのです。
食欲がないときでも、咽元からすんなり胃袋に栄養を運んでくれるちょっとオイリーなチキンスープは夏バテの予防食です。

新婚当時、私達はアフリカのナイジェリアに住んでいました。
劣悪な環境で気候も厳しい、私に取っては初めての海外生活と複雑な人間関係、何もかもが未知の経験です。
そんな私を思いやってか、夫は専属のコックさんを雇ってくれました。
シャルマン君は隣国ベナンから出稼ぎに来たフランス料理のコックです。
「フランス語はできるけど、英語はちょっと???」と、いう彼と「博多弁は得意だけど英語はちょっと???」というふたりが奇妙な英語でコミュニケーションをとりながら、フランス料理の講習会が始まりました。
彼からフランス料理に欠かせないソースをいろいろ習ったのですが、彼の得意料理の中で私が一番印象に残ったのがチキンスープでした。

まず、彼はチキンの丸焼きをとても上手に作ってくれました。
チキンのお腹にはタマネギ、ニンジン、セロリ、パン粉などで作った具を詰め、オーブンでじっくり焼き目をつけながらこんがり焼いていくのです。
それはそれで美味しく大満足のできなのですが、夫と二人では一度に丸々一羽なんて食べ切れません。
だから、次の日のランチにレフトオーバーを食べることを楽しみにしていました。
すると翌日、シャルマンが「もう、ありません」と、言うのです。
もしや、彼が無断で食べたのかしらと腹を立てそうになったのですが、よく聞くと残りはスープにしたと言うではありませんか。
「え!食べ残しをスープに?」
彼曰く、ローストチキンの一番美味しい食べ方だそうです。
また、骨は全部、包丁で粉砕したと言うのです。思わず「how? どうやって?」て、聞いてしまいました。

一口そのスープを口に運ぶと、「何だ!これは!うまっ!」と叫びたくなるのです。
ねっとりしたチキンの油とジャリジャリした骨、ドロドロになった野菜がうまく解け合い、まるで牛乳かクリームを入れたように乳白色をしているのです。
夏の暑い日にはこのスープとカリカリにやいたコンパーニュー(堅い田舎のパン)と白ワインがあれば何もいらないって感じです。
夏バテなんかいっぺんで吹き飛んでしまいます。

日本では、一羽の鶏を買ってオーブンで丸焼きにするのはなかなか大変でしょうから、スーパーなどで調理済みのローストチキンをお買いになることをお勧めします。
一日目はご家族でチキンの肉を大いに楽しんで食べくださって結構。
そして残った骨たちは次の日が出番です。
野菜を小さく切ってスープに入れ、一気に煮ます。
骨が鍋の中でグラグラ泳ぐぐらい強く煮ます。そうすると骨が肉から勝手に離れて来ます。
私はシャルマンのように力がないので骨は砕かず、だしを取った後はとりあえず取り除いて捨てます。

夏のキッチンでチキンスープを作っていると家中にチキンスープの香りが立ち込めます。
なぜが、懐かしい郷愁と共にナイジェリアにいるような錯覚を覚えるのです。
日本に居ながらにして世界を旅することができて得した気分です。

  「チキンスープ」

「チキンスープ」

◎材料

食べ残しの骨付きチキン
一羽分
タマネギ
1個
ニンニク
1片
ニンジン
1本
セロリ
1本
固形スープの素
2個
塩、胡椒
少々

●作り方

  • 野菜はみじん切りにしておく。
  • タマネギとニンニクをよく炒める。
  • ニンジン、セロリを加えて炒める(セロリの葉のみじん切りは飾り用に少し残す)。
  • 水2カップと固形スープの素を入れ、チキンを入れる。
  • 1時間煮て骨を取り除き、骨に付いている鶏肉のかけらはスープに戻す。
  • セロリの葉のみじん切りを入れ、塩、胡椒で味を調える。

 第23回 ピスタッチオと胡麻のクッキーはいかが

私がレバノンにもう一度帰りたいと思う理由のひとつに、レバノンのお菓子があります。
心ゆくまであの甘いお菓子を食べたいと思うのです。

私の心をつかんだアラブのお菓子は、一つ一つは小さく、
手でつまんでそのまま口に運んで一口でいただけます。
どのお菓子にもアーモンド、クルミ、胡麻、ピスタッチオなどがたっぷり入っています。
そして、その甘さが半端ではないのです。
さらに、ナッツとドライフルーツとシロップが混ざり合った複雑な風味が、
何ともいえない幸せ感を与えてくれます。
ほっぺが落ちるとはこのことじゃないかしら?

レバノンの街角にあるお菓子屋さんに足を踏み入れると、
信じられない種類のお菓子が店先に並べられていて、どれを買おうか迷ってしまいます。
でも大丈夫。どんなに迷っても日本と違って100g単位の量り売りなので、
好きなものをあれこれ少しずつ買うことができます。

フォレといわれるワンタンの皮のようなものを何枚も重ねて焼き上げたお菓子は、
代表的なレバノンのお菓子のバクラバ。これにはたっぷりのピスタッチオが入っています。
また、鳥の巣のようなカナファは、食べるのにちゅうちょするくらい可愛いお菓子です。
名前を忘れてしまいましたが、モッツレラチーズのシロップ付けのようなお菓子は、
焼きたてが最高に美味しいのです。

レバノンの運転手のトニーが言いました。
「これは昔から朝食に食べられていますよ。
これを食べて仕事に出かけると夕方までお腹が空かないものですからね」
なるほど、一口食べて納得しました。カロリーが相当高そうです。
でも、もう一度レバノンに帰ることがあれば、
これは絶対食べたいお菓子リストのナンバー1です。

19年続いた内戦の間も人々はこれらのお菓子によって、
心を癒されていたに違いありません。
伝統のお菓子の製法や味は、どんな悲惨な情況下でも変わることなく
脈々と次世代に引き継がれてきたのではないでしょうか。
だとしたら、このアラブのお菓子たちは、芸術品と呼んでもよいくらいでしょう。

日本から裏千家のお茶の先生の一行がレバノンに文化交流に訪問された時も、
お茶会ではアラブのお菓子たちが大活躍しました。
団長の黒田宗光先生は、アラブのお菓子のすばらしさにいち早く目をつけ、
お茶菓子にアラブのお菓子を選ばれました。
黒田先生が日本の文化とアラブのお菓子を融和させたのです。
さすがです。一流の茶人だと恐れ入りました。

この5月、馬喰町ART+EATでアーティストの蓜島庸二さんが割れ茶会を催されたときも、
私はこのことを思い出して、ピスタッチオと胡麻のお菓子を作ってみました。
今回はそのレシピをご紹介しましょう。

  「ピスタッチオ(セサミ)のアラブ風クッキー」

「ピスタッチオ(セサミ)のアラブ風クッキー」

◎材料(20枚分)

全卵
500g
卵白
40g
砂糖
100g
小麦粉
30g
ピスタッチオ
100g
(または白胡麻)
(150g)

●作り方

  • ボールに全卵と卵白を入れ、泡立てないように注意しながらよく混ぜる。
  • 別のボールに小麦粉と砂糖を入れて混ぜる。
  • (1)と(2)を一緒に混ぜ合わせ、粗く刻んだピスタッチオ(または白胡麻)を入れる。
  • 冷蔵庫で一晩休ませる。
  • オーブン皿にシートを敷き、④のクッキー種を小さじ1杯を目安に薄く丸く伸ばす。
  • 170度に熱したオーブンでおよそ12分間焼く。
  • 冷めたら密封容器に入れて湿気ないように保存する。

 第22回 クスクス

クスクス、
思わず微笑みたくなる響き。
その可愛さゆえに妙に異国情緒をかき立てられます。
「いったいどんな食べものだろう」って。

中東の小さな国レバノンに行くまでは、アラブの国ならどこでもクスクスが食べられると思っていました。
でも、レバノンのレストランのメニューにクスクスはありませんでした。
後になって、クスクスは、アラブでも主に地中海沿岸のアフリカ北部の国々でよく食べられると聞きました。

友人の女医コロゾンはフィリピン人で、長年アメリカのワシントンDCの病院で働いていたバリバリのキャリアウーマンです。
チュニジア人と結婚し、レバノンには国連職員のご主人をサポートする主婦として赴任してきたと胸を張ります。
日本料理の作り方を教えてくれというので、私は彼女にすしの作り方や豆腐の作り方などを教えてあげました。
かわりに私は、彼女にチュニジアの家庭で食べられるクスクスの作り方を教えてもらうことしました。

コロゾンの台所には、私が初めて見る調理器具がいろいろありました。
ヘンテコな形の2階建ての鍋、それはクスクスを蒸すための蒸し器でした。
また、今では日本でも有名になった円錐型のタジン鍋も、私はそのとき初めて目にしたのです。
彼女は私と友人のマリービックに、どのようにそれらを使うかをひと通り説明してから、自分にはもっと簡単に作れる方法があるのだと言いました。
今は電子レンジもあるし、ガスコンロも進化して火の調節が簡単にできるので、昔ながらの調理道具は使わず、文明の利器を活用するのだと言うのです。
忙しいキャリアウーマンならではの発想かもしれません。
ここではコロゾンのやり方で、クスクスは電子レンジで作り、クスクスのためのシチューはお鍋で作ります。
さあ、忙しいあなたのためのspeedy cookingの始まりです。

  「クスクスチキン(シチュー)」

「クスクスチキン(シチュー)」

◎材料(4〜5人分)

鶏肉
500g
タマネギ
1個
セロリ
1本
ニンジン
1本
赤ピーマン
1個
ピーマン
1個
ズッキーニ
1本(またはカブ2〜3個)
ひよこ豆
1缶
トマト水煮
1缶(または、
万能トマトソース)
オリーブオイル
大さじ1
クーミンシーズ
小さじ1
コリアンダーパウダー
小さじ2
パプリカ
小さじ1
カイエンペッパー
小さじ1
塩コショウ
適宜

●作り方

  • 鶏肉はひと口大に切る。タマネギ、セロリはみじん切りにする。ニンジン、赤ピーマン、ピーマン、ズッキーニは大きめに切る。
  • 鍋にオリーブオイルを敷き、鶏肉とタマネギを炒める。
  • 香辛料を全て加え、セロリと、ニンジンを加えて炒める。
  • トマトの水煮を加え、ひよこ豆も加えて、20〜30分間煮る。
  • 赤ピーマン、ピーマン、ズッキーニ(またはカブ)を入れて、5分〜10分間煮る。
  • 塩、胡椒で味を調える。

*万能トマトソース(小川美穂の馬喰町料理ノート第20回参照)があると、時間が短縮される上に、もっと美味しいシチューができること請け合いです。

<クスクス>

◎材料(4〜5人分)

クスクス
1カップ
1カップ強
ひとつまみ

●作り方

  • 材料を混ぜ、耐熱皿に平らに広げ、ラップをして電子レンジで3分間温める。
  • 一旦レンジから取り出し、かき混ぜて再びレンジに入れて1分温める。
  • サーブするときにバター1片を加えると風味が増し、いっそう美味しくなる。

 第21回 アップルクリスプ

レバノンでは10月になると、木の箱いっぱいに詰められたリンゴが山から運ばれ、街の市場に並びます。 赤いリンゴの色が一気に街を活気づける光景です。
日本のリンゴよりやや小振りで形はまちまちなのだけれど、甘酸っぱくて結構おいしいリンゴです。

レバノン人は、アダムとイヴがリンゴを齧った時代から、レバノンにはリンゴが存在していたと言うのです。 だから、リンゴはレバノンが発祥の地だと胸を張ります。

レバノンでは、もちろん柑橘系の果物、オレンジ、ライム、レモンなども豊富に採れます。
こんなふうに、暖かい国で採れる柑橘系果物と、寒い国の果実リンゴが両方採れる土地柄は珍しいと思いませんか?
レバノンは、とても不思議なところなのです。

レバノン人の友人、サマルは、「リンゴは箱ごと買って、タンスの引き出しにしまっておきなさい」と勧めます。 そうすると部屋中がリンゴのよい香りに包まれ、リンゴもタンスの中で熟しておいしくなると言うのです。
食べる前に芳香剤としても利用するとは、なんと合理的なアイディアでしょう。
これぞフェニキア人の末裔、たくましいレバノン人です。

リンゴをふんだんに使ったアップルクリスプは、パイのようなデザートですが、パイより簡単に作れるのでホームメードに最適です。

  Apple Crisps(アップル・クリスプ)

「Apple Crisps(アップル・クリスプ)」

◎材料(18cmパイ皿1個分)

リンゴ
2個
レモン汁
大さじ1
シナモンパウダー
小さじ1
小麦粉
1カップ強
三温糖
半カップ
バター
100g
少々

●作り方

  • 耐熱皿にバターを塗る。
  • リンゴは皮をむかずにスライスして皿に平たくのせる。
    リンゴは皮をむかずにスライスして皿に平たくのせる。
  • レモン汁とシナモンをかける。
  • バターは細かく切り、小麦粉、砂糖を入れざっくり混ぜる。
  • バターと小麦粉を指でつりつぶすように混ぜ合わせ、パン粉のような状態にする。
    バターと小麦粉を指でつりつぶすように混ぜ合わせ、パン粉のような状態にする。
  • (5)をリンゴの入った皿に載せて、リンゴが見えなくなるようにカバーし、シナモンパウダーをふる。
    (5)をリンゴの入った皿に載せて、リンゴが見えなくなるようにカバーし、シナモンパウダーをふる。
  • 200度に熱したオーブンで約15分焼く。表面にやや焦げ目がつき、サクサクしてきたらできあがり。

アップルクリスプは、もちろんそのまま食べてリンゴ本来の香りや味を堪能してもよいのですが、王道はなんと言っても焼きたてのアップルクリスプにバニラアイスクリームをトッピングしていただく方法です。
熱々のアップルクリスプに冷たいアイスクリームが溶けて絡まり、よりいっそうリンゴの風味が引き立ちますよ。

<ワンポイント>

  パイブレンダーパイブレンダー

クリスプやパイを作る時に重宝するのがバターと小麦粉を混ぜるための道具、パイブレンダーです(上の写真)。
手を触れずに冷たいバターを細かく切り分けることができるので、バターに体温が伝わる心配もありません。
あまり日本では見かけませんが、1つ持っておくととても便利。
海外旅行に行かれた時に買い求められることをお勧めします。
スーパーマーケットの台所用品売り場などに売っています。

小川先生のこと
小川先生は、世界各国で生活した体験を生かして、 日本中近東アフリカ婦人会のメンバーとして国際交流のための活動をする傍ら、 馬喰町ART+EATのフードプロデューサーとして活躍されています。